※作注 : できれば2回読んでやってください。

 

 

 暗い室内に怪しげな物音が響いている。ボコボコと泡を吹き出しているフラスコに幾つも置かれたメスシリンダー、そしてビーカーやバーナーの数々。はっきりいって戦国時代にこんな機材があるのはおかしいのだが、一先ず細かな設定の数々は闇の彼方に滅却しておく。
 チャリリーン、と甲高い音を立てて男が立ち上がった。
「ふっふっふ………」
 怪しい含み笑いをしつつ両手に構えたのは緑色の液体が入ったフラスコと、同じく紫色の粘着物質が含まれたビーカー。
「くくく………この薬とこの薬を掛け合わせれば悪魔の薬が完成する………!!」
 いまどき何処の特撮番組でもこんなアヤシげなセリフは吐かない。
 男の目は完璧あちらの世界にイってしまっている。そもそも戦国時代の日本に悪魔の概念はないだろうに(あるなら「鬼」だと思う)。宣教師さんが頑張って日本人にパライソと天主様の教えを本格的に布教し始めるのはもうちょい先のお話である。
 両手に掲げ持ったフラスコとビーカーの口を重ねた。
「そして、こうやれば………!!」
 直後。

 ッド――――――ン………!!!

 爆発するのはお約束すぎてもう何もいえない。吹き飛んだガラス器具が床を埋め尽くし、黄色や茶色や赤といった様々な液体が流れ出して各所で「あー」とか「うー」とか奇怪な叫びを上げている。何故に液体が声をあげるのかなんて、そんな深い事情まで筆者は感知しない。
 諸悪の根源である男はかすり傷ひとつ負っておらず、手にした僅かばかりの完成品を胸に喜び勇んで立ち上がった。
「やっりー! 成功成功♪ ん〜、やっぱ俺ってば優秀な忍びだけあるよなーっ。早速あいつを呼び出してみよーっとv」
 るんるん気分で足元スキップ、踏み砕いたガラス器具が呻いたのは気のせいだろうか。
 扉を開け放ってまばゆい太陽光線に彼は眉をひそめた。
「あ、そーいや俺ってばあいつのケータイ番号しらねぇや。………ま、いっか。どーにかなるっしょv」

 ―――くどいようだが、いまは戦国時代である。

 多分。

 


― Hの悲劇 ―


 

 たまの休みってのはやっぱり気持ちいいと思う。家事全般をこなしているだけで時間はどんどん過ぎてしまうけれど、普段はできない布団を干したり漬物をつけたりといった手間のかかる作業を行えるから充分だ。久しぶりに夕飯のおかずを二品つけちゃおっかなー、なんて。フトコロ事情を考えながら狭い長屋の中を見渡す。
 秀吉とこの長屋に住むようになって早一年。つくりの悪い壁は色あせ、天井は雨漏りし、扉がわりのすだれは通りが透けて見えるほどスカスカだ。
 ………夕食より先に補修の準備か?
 俺は遠い目をして青空を眺めた。通行人が手にした菜切り包丁に怯えて逃げ去っていくけど、使用目的は魚をオロすことだけだから安心してほしい。ついこの前までは草刈り鎌を代用してたんだから大した進歩だと思う。
 いまや家庭環境は悪化の一途をたどっている。ここらでひとつ、夏のボーナス溜め込んで改築を行うべきなのかもしれない。
「やっぱ、おかずは一品でいいや………」
 三枚にオロすとちょっと勿体無いので、頭からかじれる焼き魚にしよう。
 セツない決心をした俺は室内に七輪を取りに行った。部屋の隅にうずたかく積まれた日用品の山をのけて引きずり出す。かなり重たいそれを両腕に抱えあげた俺は、出入り口を振り向いて驚いた。すだれを掲げてぼんやりこっちを見る怪しい人影が………って、なんだ秀吉じゃないか。どこか間の抜けた顔をしてこっちを見ている。俺は笑って近づいた。
「あれー? 秀吉、もう帰ってきたんだ。早かったな、お帰り」
「………おう」
 秀吉のすぐ横をすり抜けて七輪を設置する。うーん、いまから焼きだすと肝心の食卓に出すときに冷めちゃうかな。
「珍しいよな、いつもはもっと遅いのに。サボったりしてないよなぁ」
「俺が知るか」
 途端に機嫌が悪くなる。秀吉って普段は兄貴風吹かせてるくせに、こーゆーところがひどく子供っぽいと思う。
 魚を焼こうか焼くまいか悩みながらも野菜の泥を落とすべく眼前の洗い場に向かった。
「殿に帰ってもいいっていわれたのか?」
「………まぁ、似たようなもんだ」
「ふーん。そっか、じゃあさあ」
 つい先日の会話を思い出して俺は含み笑いをもらした。
「やっぱりあの話はただの思い過ごしだったってことになるな」
「あの話?」
「俺たちが一緒にいる時間を減らすために、わざと殿が休日をズラしてるんだとかフザけてゆってたじゃん、お前。でも関係ないよな。こーして早く帰らせてくれてるんだし………」
「当たりだ畜生」
「? なんかゆった?」
「別に」
 桶からくみ出す水の音で俺には相手の発言がよく聞き取れなかった。
 それにしても、なんだか今日の秀吉は落ち着きがない。室内をチラチラと覗き込んでは辺りを見渡し、所在なさげに足先で土を弄繰り回しては意味もなくてのひらを眺めている。
 ―――なにしてるんだか。
「先に家に入ってろよ。俺はもうちょい時間かかるから」
「え? あ、ああ、そうだな。うん、そうだ。俺がここの主人だからな、ははは」
「………」
 なんか―――とっても支離滅裂だ。
 そして、胡散臭そうに見守る俺の前で更に秀吉はトンデもないことをやってのけた。
「! ―――秀吉っ!!」
「ん?」
 室内に踏み込んだ相手が振り向く。そこに一発、

 スカ―――ンッッ!!

 手にした桶が見事にクリーンヒットした。「ぎゃっ!」と叫んで秀吉が仰け反るがそんなの知ったこっちゃない。桶の命中した額を押さえて被害者が立ち上がる。
「なぁーにすんだよ、てめぇっ!! この俺を誰だと思って………!!」
「室内に土足で踏み込むんじゃないっ! 今日一日かけて埃を全部はきだした俺の努力を無にするつもりかっ!!?」
 ビシィッ! と洗い立ての山芋を相手に突きつける。
「大体、日本式住居は土足厳禁だろっ! この常識知らずっ!!」
「誰がアブノーマルだと!?」(※そこまでいってません)
「うるさい! なんか挙動不審なんだよ、お前! 家に入るの躊躇するわ俺を凝視するわ土足だわ、五右衛門でさえ草履は脱いでから侵入してるってのに! 熱でもあるんじゃないのか!?」
「―――なんだと?」
 途端、秀吉の目つきが凶悪なものに変わる。でも、自分のいった内容に気を取られた俺は全く意識していなかった。

『熱でもあるんじゃないのか、お前』

 ………そうかも(自分で納得)
 だって普段の秀吉はもっと冷静だし、俺の小言も鼻先で軽く一笑に付してるし、殿が早く帰してくれたことの説明もつくし。
「ヤツが来るってのはどーゆーことだ!?」
「秀吉、お前熱あるだろ!!」
 声がダブって不協和音を奏でた。秀吉が思いっきり眉をひそめる。
「熱? お前、どこをどーやればそんな発想………」
「いいから、額貸せよ!」
 後頭部に手を回してグッと引き寄せた。激突した額が痛い。あーもー………ふたりそろって石頭だとこうゆうときツライったらありゃしない。それより熱。熱、あるかな? あるようなないような微妙なラインだな………。
 目を閉じて額押し付けて、相手の体温はかることに集中する。
 やっぱり、ちょっと熱あるかもな。
 そう判断くだした俺は目を開けて絶句した。秀吉がまるでユデダコのように真っ赤になっている。こ、こんなに赤くなるなんて絶対おかしい! 流感にかかったか伝染病もらったか、あるいは風邪こじらせて肺炎になりかかってたりして!?
「ひ………秀吉、やっぱりお前熱があるんだ!」
「っ!? ち、違うっ! あ、違わない………じゃなくてその」
「いーからお前はもう寝てろ! ほら、早くそこ座って!」
 土間に腰掛けさせた秀吉の草履をとっとと紐解いてゆく。自分も室内に駆け込むと、畳んであった布団を手早く広げた。相変わらず土間で凍り付いてる秀吉をズルズルと引きずって床の上に張り倒す。
「もぉ〜っ、熱あるんならあるっていえよな、馬鹿っ。夕飯の献立も変えなきゃ………魚だめ? だめだよな? おかゆにするっつってもうちに新鮮な米なんてないし、くそっ、お隣さんから借りようかな?」
「い、いや、魚で充分ウマイと思うぞ」
「ホント? 食欲ある?」
 激しく秀吉が首を上下に振った。あ〜あ……また熱あがっちゃうよ。頭に血が昇るだろ?
 とにかくそこに寝てろと命をくだして夕飯の支度に取り掛かる。魚でいいっつったけど、やっぱ食欲減退してるだろうし、野菜と粟を煮込んだ雑炊にしよう。そうすれば胃にもやさしいし。
 無言の内に作業すること数分、ふと、秀吉がこちらを見つめていることに気がついた。
 布団の上にきちんと正座して興味深げに眺めている。ややもして口を開いた。
「お前―――料理、するんだな」
「………いつもしてるだろ」
「そうだな、当たり前だが―――当たり前なんだが………」
 ブツブツと呟きながら下を向いて、微妙に頬を赤くして秀吉はそっぽを向いた。
「俺は、お前の手料理が食いたいぞ」
「………………いつも食べてるじゃないか………」
 洗い場に手をついてガックリと項垂れた。

 ―――わからん。熱のある人間のゆうことは、ほんとーにわからん。

 今日の秀吉の発言を真に受けてはいけない。なんとなくそんな気がした。
 病人なんだから早く休めといってるのに秀吉はキョロキョロと辺りを見回して落ち着きがない。腕に枕を抱きしめて荒い素材の布団を撫でてひとり悦にいっている。とても不気味だ。とっときの白米を使うか否かで悩んでいる俺に突如、向こうから話しかけてきた。
「なぁおい、ここって随分狭いじゃないか。ふたり分の布団敷いたら歩く場所もないんじゃないか?」
「狭いのはもう慣れっこだろ。どーせ敷く布団なんて一組だし」
「一組!?」
「一組だろ。布団の代金が勿体無いから、ひとつでいいっつったの秀吉じゃないか」
 洗い場に鍋を置いて訝しがる。なんで秀吉がショック受けた表情してるんだろう。
 ほぼ一年前、住まいを同じにするに当たってもめたのはその辺りだった。一緒の布団を使うなんてとんでもないと互いに罵りあったけれど、財政状態は如何ともし難く結局布団はひとつ、枕はふたつの微妙な処置で収まった。いまではそんな生活にも慣れっこになってしまって文句をいう気にもなれない。
「なんだよー、今更狭い布団がイヤになったのか? いいぜ、別に。今日はお前が布団を独占しても」
 俺は土間で眠ればいいんだし。側で寝たら風邪がうつるかもしれないし。
 うつってもまぁ………いいけどさ。
「その代わり寝相だけはきちんとしろよ。俺のこと枕と間違えてしがみつくなんて子供っぽいにも程がある」
「しがみつく!? あのヤ―――じゃねぇ、俺はいつもてめぇにしがみついてるのかっ!?」
「毎朝そうだろ、全く………折角布団の端と端を利用しててもさぁ、意味ないじゃん」
 いいながら俺は土間にちらかっていた草履を片付ける。背後で秀吉の殺気が増しているように感じられるのは―――気のせいだろう。うん。
 桶に水を汲んで布をひたす。とりあえず、頭でも冷やしておいてもらおう。
 ノコノコと枕元に近づいた俺の腕をガッシ! と秀吉が捕らえた。
「―――買え」
「は?」
 こぼしかけた水を平行に保つのに気を取られて、一瞬、反応が遅れた。この世の全てを呪い殺しそうな勢いで秀吉がこちらを睨みつけている。うーむ。秀吉ってば、こういった迫力だけは信長さまから伝授されちゃって。
「いいから買え。すぐに買え。とっとと買え」
「なにを?」
「布団をだよっ!!」
 怒り心頭した秀吉がユッサユッサと俺の肩を揺さぶる。
「なんだって一緒に寝てんだよ、ああ!? こーんなすすけた布団のひとつやふたつ、俺のポケットマネーで買ってやらぁ! とにかく、金輪際同じ布団で眠るんじゃねぇ! テメェには危機感ってモンがないのかよ!?」
 ポケットマネーって………秀吉、ヘソクリでもしてたんだろうか。俺もしてるけど。
 しかしここまで頑なに拒否されてしまうと返って腹が立つ。ひとつ布団で構わないと最初にゆったのは自分のくせに勝手なことばかり。そんなに俺とおんなじ布団はイヤか!? 確かに狭いけど!!
「―――俺と一緒に寝るのはイヤなのかよ」
「俺がイヤなんだよ! てめぇだってイヤだろ!?」
「イヤじゃないよ。そりゃ……枕がわりにされるのは困るけどさ、夏は暑苦しいけどさ、冬はあったかいし」
 寒い時期に布団を取られたり、抗議した翌日は逆に湯たんぽ代わりにされてたり、夏は夏で蹴られたり殴られたり頭を撫でられたりよくワカんない事態になってたりもするけれど。
「イヤじゃない。ホントだよ。―――でも」
 ああ、なんだか泣けてきた。前々から思ってたけど俺って随分と泣き虫だよな。涙腺ゆるみやすいんだ、笑えることが少なかったから。
 恨みがましい目をして睨みつけてやれば、相手は少しばかり怯んだみたいだった。
「お前が俺のこと嫌いだってんなら、やめる。やめてやる。お前のことなんか知るもんか」
「おい………」
「俺が嫌いなのかよ、秀吉」
「え゛」
「嫌いだな? 嫌いなんだな? 俺はお前のこと嫌いじゃないのに、お前は俺のこと嫌ってるんだ」
「………」
 秀吉はなにもいってくれない。
 ちっくしょー。いっつも俺ばっかり、こんな風に内心を吐露して痛い目みてるんだ。どうせコイツはまた鼻先であしらって歯牙にもかけないんだろう。
 事のきっかけが何だったのかもすっかり忘れて、俺は目からあふれ出した水を手の甲でグイと拭き取った。
 直後、両肩をわしづかんで強く引き寄せられる。自分の額にひっついているのは相手の肩で、身体に回されているのは相手の腕で。
 ようするに『抱きしめられてる』状態なんだと判断するのに若干の時間を要した。
 ………。
 えーっと………。
 宙に浮いた自らの両腕をどうするべきか。悩んでいる俺をそっちのけで秀吉が耳元で囁く。
「よし、わかった。てめぇの気持ちはよくわかった」
「う、うん?」
「一緒に暮らすぞ、藤吉郎」

 ―――同居してもう一年だよ、秀吉サン。

 それともこれは仲直りに合わせた新たなる決意なのだろうか。
 どういった反応を示したものかと戸惑っている間に両腕の力が少しだけゆるめられて、押し付けられていた肩口から顔を離すことに成功した。それでもまだ解放されたわけではなかったけれど。
 秀吉はやたら真剣な顔で。
「てめぇの面倒は俺が一生見てやる。黙って俺について来い!」
 言い放たれた言葉は力強く、俺は素直に頷きかけた。
 ―――と、首が縦に振られる一瞬前にザワザワと外のどよめきが伝わってきた。
 同時に、凄まじいまでの足音も。秀吉は何故か舌打ちした。
「チッ! 時間切れか!!」
 時間切れって………なにが?
 スックと立ち上がると秀吉は裏口のすだれを押し開けた(長屋とゆーのはやたら通行に便利だ。正面入り口から裏口まで一直線になっている)。最後にクルリと振り向いて一言。

「いいな、覚えておけよ!」

 いや、だからナニを覚えておけと………。
「―――って、秀吉! お前、熱があるんだからきちんと寝てなきゃあ………!!」
 我に返ったときは既に遅し。つむじ風のようにすだれを巻き上げて秀吉の姿は通りの向こうへ消えていた。
 あいつ、一体なんのために早く帰宅したんだろう。休んでなくちゃ意味ないってのに。
 ため息まじりに立ち上がった俺は、その直後

「悪い、藤吉郎! ちょっと邪魔するぜ!!」
「あんの野郎、何処に行きやがった!?」

 室内に突っ込んできた人影に弾き飛ばされた。
 ―――さっきの足音はこれかい。せめて声をかけるぐらいできないんだろーか、この人たちは。
 いやしかし、いまはそんなことよりもっ! ガバリと跳ね起きる。
「とっ………殿に五右衛門!? ふたりともなんでこんなところに!」
 慌てる俺をよそに五右衛門は天井裏を覗き込み、殿は布団をひっくり返したりかまどの中を調べたりしている。
「ちょっと殿、なにしてるんですか! 仕事は!?」
「『これ』が仕事だっ!!」
「藤吉郎、此処に秀吉が来なかった!?」
 殿と五右衛門の声が重なって周囲は騒音の嵐だ。広くもない長屋の探索を終えたふたりは激しくこちらを睨みつけた。
「いや………確かにさっきまでは此処にいましたけど………」
「いまは! いまは何処に行ったんだ! ってゆーかどうして昼間っから布団が敷かれてんだっ!! てめぇ、まさかナニかされたんじゃないだろーなっ!!」
「ナニかって………」
 なんだろう?
 ガクガクと信長さまに肩を揺さぶられる。つられて頭も揺れるから気持ち悪いことこの上ない。
「いや、マジでなにもなかった? 藤吉郎。俺ってばかなり心配なんだけどー」
「誤解だ! いいな、絶対に誤解だ! ソレは絶対に違う、だから忘れろ! いいな!?」
「普段が普段だけにキレるととんでもないっつーかさぁ。これだから意地っ張りって困るんだよナ」
「忘れろ! 闇の彼方に滅却しろ! 忘却の海に追放しろ! 俺は責任なんて絶対とらねぇからなぁぁ―――っっ!!」
 オタオタと周囲をうろつきまわる五右衛門と地団太を踏む殿。
 このふたりも熱があるんだろーか………。
 呆気に取られつつも指先だけは律儀に裏口を指差した。
「秀吉なら、ついさっき其処から出て行きましたけど………」
「裏口だな!? よしっ!!」
 いうや否や飛び出しかけた殿の着物の裾を咄嗟に捕まえた。振り払われるかと思ったけれど、意外なことに歩を止めてくれて。
 物凄く不本意そうな顔で俺のことを眺めた。
「………なんだよ。俺は急いでるんだ」
「え………っと………」
 恐れ多いことしちゃったな、って。
 恥ずかしくなって顔がほてる。何処を見ていいかわからなかったから仕方なく地面なんか見つめてみたりする。
「そ、その――秀吉みつけたら、伝言してくれませんか。あいつ、なんか今日、様子がおかしかったし………熱あるかもしんないから、雑炊つくって待ってるって」
 おずおずと表情を伺えば殿はなんだか呆然としていて、ややもして頬を赤らめるとそっぽを向いた。
 乱暴に前髪をかきあげる、それは殿と秀吉に共通した癖だ。数回、殿はわざとらしく咳払いをした。まだ若干、頬を染めたままで。
「あ〜………わかった。伝えてやっても、いいぜ。感謝しろ」
「―――はいっ!」
 笑顔全開で見上げればやっぱり視線をそらされた。殿の顔もなんだか赤いし………今日だけで城に風邪が蔓延したのだろうか。
 部屋の隅で五右衛門がいじけている。
「ちぇーっ、なんだよー。お前ばっかいい思いしてさぁ。俺だって頑張ってるのに」
 地面に『の』の字を書いてる忍びなんて、はっきりいって見てられない。食費、大丈夫かな………と胸中でサイフの中身を勘定。
「―――五右衛門も、来る? 夕食おごるけど」
「ホントっっ!?」
「呼ぶな邪魔者を」
 目を輝かせた忍びの背中をドッカと殿が蹴飛ばした。いつにも増して容赦がない。
 背中にクッキリ足跡つけながらそれでも五右衛門は上機嫌に鼻歌なんか歌い始めた。
「なぁなぁ、いまの話マジ? 俺ホントに来るよ〜、来ちゃうってばよ〜♪ ふふふ、楽しみにしてるからなっ!」
「だからテメェは来るなっつってんだろ!」
 どつきあいながらもふたりは裏口を飛び出るとそのままの速さで走り始めた。
 角を曲がる直前、五右衛門が振り向いて手を振った。
「じゃあな、藤吉郎! また夕食時になっv」
 実に曖昧な笑みを浮かべて俺はふたりを見送った。
 首を傾げつつ室内を覗き込み、はぁ、とため息をつく。布団はひっくり返ってるし、食器は投げ出されてるし………いや、確かにうちは物が少ないけれど。これをまた片付けなければならないのかと考えると気が重い。
 それに、なんとなく殿たちが気にならないワケじゃないんだ。
 みんな、様子おかしかったし。秀吉は熱があるみたいだし。殿も言動がおかしかったし。
 五右衛門は―――。
 ………いつもあんなもんか。
 なんにせよ俺の知らないところで何かが起こっているのに間違いはない。気になって食事の仕度も手につかない。
「―――ああっ、もうっ! みんな勝手なんだから!」
 大根を洗い場に叩きつけて俺は長屋を後にした。
 決して眼前の惨状の後片付けから逃げ出したかったワケではない………と、思う。
 行くあてはなにもなかったけど、とりあえず裏口から飛び出して。夕食の用意を始めたご近所さんの間をすり抜けてひた走る。
 秀吉の行き先はわからなくても殿の行きそうなところならなんとなく見当がつく。城下町を走り抜けて閑散とした山へ向かう。
 どれぐらい走っただろうか、割と見晴らしのいい草原でキョロキョロと辺りに注意を払った。目に付いた高い木の下で人影が動いた。よかった、追いつくことができたみたいだ。
 安堵の笑みを浮かべて駆け寄る。
 ―――って、アレ??
 ピタリと足が止まる。呆然と呟いた。

「………ひで、よしぃ?」
「―――なんだ、お前か」

 そこに寝転がっていたのは殿と五右衛門に追いかけられていたハズの秀吉だった。
 おかしいなぁ。殿を追っかけてきて別の人間に突き当たる経験なんて、これまではなかったのに。
 ………。
 自信………なくしそう………。
 深いため息と共に秀吉の側に座り込む。
「―――突然飛び出してったと思ったら、こんなところでナニやってんだ?」
「別に」
「殿と五右衛門が捜しにきたぞ。お前、なにかやらかしたんじゃないだろうな」
「何もしてねぇよ。ああ、かったりぃ」
 いいながらノロノロと体を起こして首を回した。ものすごーく座った目つきで俺を一瞥。
「………オイ」
「なに?」
 フ、と浮かべたのは人の悪そうな笑み。そのまま軽く手を伸ばして、俺を抱き寄せると肩口に顔をうずめた。
 ―――コイツ、絶対、熱がある。
 もしかしてまた俺のことを枕かなにかと勘違いしてるんだろーか。もう一度ため息。
「苦しいぞ、秀吉。離せよ」
「やだ」
「やだじゃない、想像してみろよこの構図―――頭痛くなるだろ」
「しっかし………お前、もちっと太れ。骨が当たって痛い」
「あーのーなぁ、じゃあしがみつくなよっ。大体、お前にやせてるだのなんだの言われたくないっ」
 しかも人の話に耳を貸さないときたモンだ。
 やはりソッコー部屋に連れ帰って布団に叩き込むべきだろう。詳しい事情は殿か五右衛門から聞けばいい。
 秀吉がこんな風に―――ええと、アレだ。甘えてくる? なんて、天変地異の前触れとしか思えない。自分と同じ顔した男にしがみつかれてるこのオサムイ状況をどうにかせねば。
 俺が必死に考え巡らしてるってのに当人はどこか惚けた眼差しでブツブツいっている。
「でもま、いいか。チマイ方が腕にすっぽりおさまるし………俺がこれから育てるんだと思えば」
「?」
 いや、腕にすっぽりおさまってないし。
 そもそも育てるって………俺はもう大人だぞ?
「手足ちっちぇーし、肌やわらけーし、こんなんで戦ってると思うと、こう………」
「―――?」
「やっぱ………少しは肉ついてるか。そうだよなぁー………」

 !!!!!

 って、こ、こいつっ!!
 いきなしナニさらすんだアホんだらっ! い、いいいい幾ら兄弟でもヤっていいことと悪いことがあるんだぞっ!!
 熱があるにも程がある!
 ありったけの力で相手を引き剥がした。ああもう、顔が熱い。
「おっ………おっ、お前なぁ!」
「なんだよ」
 笑うな、そこで!!
「熱があると思ってればイイ気になってぇっ! 服をぬがすな! 首筋に息ふきかけんな! お、おおおおおれは………っ!」
「感じたか?」

 何がだ――――――っっ!!!

 内心の叫びはもはや言葉にならない。
 こいつ……雑炊に下剤混ぜてやるっ。ニヤついてられるのも今のうちだと思えよっ。
 乱された着物の前を慌ててかき抱いた。
「バカ、アホ! 変態、いじめっ子! もぉお前の心配なんてしてやんないぞっ。返せよ俺の休日!」
「そーいや俺も返してもらってねぇな」
「何を!!」
「さっきの質問に対する返事」
「は?」
 さっきの質問って―――か、感じたかってヤツについてかっ!? 絶対答えてやらんぞ俺は!!
 口を金魚のように開閉させている俺の先手を打つようにあっさり回答。

「俺についてくるかどうか、ってヤツさ」

 ――――――ああ。
 そういや、そんなこともいってたっけか。
 でも、黙って俺についてこいとか、一緒に暮らそうとかゆわれても。
「俺たちふたりでチームを組むっていっただろ。だからそれが俺の答えじゃんか」
「ダメだ。いますぐ、この場で、『俺』に対して答えろ」
「………?」
 なんだか知らないけど妙なこだわりだ………まぁ別に、何度口にしたからって減るような内容じゃないけれど。
 約束がほしいってんなら言葉にすることは簡単だ。口にせずとも最後まで守り通す自信だってある。でも時として誓いを口にしてもらいたくなる時もあるだろう。
「別に誓うぐらいいいけどさ。俺はお前と―――」
 宣誓の言葉を口にしかけた瞬間だった。

「ちょっと待った――――――っっっ!!」

「いいっ!?」
 絶叫と共にふたつの人影が前後にスライディング・タックル。秀吉は殿に蹴り飛ばされ、俺には五右衛門がしがみついた。忍者がこれ以上はないっ、とゆー絞め殺さんばかりの勢いで抱きしめてくる。
「藤吉郎、大丈夫かっ!? なにもされてなかったろーなっ!!?」
「な………な………」
「あんな事とかこんな事とかされてないよな! されてたら俺がぶっ殺す!!」
 ―――状況が全くわからん。
 が、とりあえず俺がいま窒息死しかかってるのだけは事実のようだ………。
 ごっ、五右衛門………頼むから少し腕ゆるめて。苦し。ぐぇ。
 てゆーかなんなのコレ。今日、こんなんばっかしじゃないかよ、俺。かすむ視界の隅では殿と秀吉がドタバタと騒いでいる。
「アンタもいい加減にしろっ! 全く意味がないことに気づかねーのかーっ!!」
 と、殿がいえば。
「テメェこそ黙りやがれ! 毎日毎日アンだけいい思いしときながらよくそんな口を利けるな、ああ!?」
 と、秀吉。
 ―――ふたりとも………なにかあったんだろーか。
 しばし罵りあい殴りあい砂まみれ土まみれになって格闘していたけれど、やはりそこは身長と体重の差か、どうにか殿が秀吉の動きを封じた。即座に片手をこちらへと伸ばす。
「おい! 早く例のヤツっ!!」
「おう!」
 狙い過たず五右衛門の投げたアヤシゲな丸薬が殿の手中におさまる。相変わらず窒息寸前の俺の横で勝手に事態は進行し、殿は丸薬をムリヤリ秀吉に飲ませると、ついで自身も薬をあおった。
 そのままバッタリとふたりは倒れ伏す。さすがに慌てて五右衛門の腕の中から逃げ出した。
「えっ………ちょっ、ふたりとも!?」
「だーいじょうぶ大丈夫、すぐに目ぇ覚ますからv」
「どこにそんな保証があるんだよっ! うわーん、殿―――っ! 秀吉ぃぃぃっ!」
 大体、何なんだよさっきの丸薬は! と、キツく睨みつけても五右衛門はワザとらしく視線をそらして答えようとしない。
 ―――コイツ。
「………答えなきゃ、今後一週間ウチへの出入り禁止」
「えーっ! そりゃネェだろ藤吉郎!?」
「うるさい、黙れっ!!」
 ゴネる五右衛門に裾を引っ張られている内に、軽くうめいて殿が起き上がった。頭が痛むのか額を手で抑えたままだ。
「………っつー、あんにゃろう、無茶しやがってっ………!」
「殿、ご無事でしたか!」
「―――まぁな」
 何故だかものすごく不機嫌なカオ。『これからが本番だったのに』って感じだ。
 やや遅れて秀吉も同様に目を覚ました。こちらも負けず劣らず仏頂面をしている。チラと視線を信長様に投げかけた。
「いっときますけど―――俺は謝りませんよ。自業自得ですからね、殿」
 すさまじくぶっきらぼうな言い方だ。ってゆうか、それ以前に無礼だろうが、お前。
 未だ事態は飲み込めないながらも、ものすごく嫌な予感がしてきている。
 そして―――残念ながら俺の嫌な予感は、よく、当たる。
「ひ………秀吉………? これって一体………?」
「気づかないお前が全部悪い」
 秀吉はかなり投げやりだ。立ち上がり、裾にからまった草をはらう。
「初っ端で気づけよバカ野郎。どんだけ一緒にいると思ってんだ?」
 深いため息、あきれ返った表情。

「―――入れ替わってたってことぐらい、わかれよ」

 ………。
 ………………はい?
 いま、なんとおっしゃいましたかっっ!?
 入れ替わるって、なにとなにがっ! じゃなくて、誰と誰が!? 俺とお前とじゃないよナ!?(当たり前)
 秀吉を見たまましばし硬直。ギギギ、と軋む首は五右衛門をとらえ、目だけで語りかける俺に相手は「そうなんだよね」と軽く笑みをもらした。最後の救いとばかりに見つめた信長様まで人の悪い笑みを浮かべていて、これぞまさしく八方ふさがり。

「さっきまでのやり取り―――まさか忘れたとはいわせねぇぞ、サル」

 その言葉に。
 ―――血の気が、引いた。
 えっ? い、いや、ちょっと待て。ちょっと待ってくれよ。入れ替わってただなんて、そんな突拍子もない話が本当にあるハズないじゃないか。きっと皆して俺のことからかってるんだ。演技してるんだよ、演技! やだなぁもう、冗談キツイったらっ。
 だってもしホントだったりしたら俺ってばさっきから殿(外見は秀吉)に対してアレやコレやソレな発言したばかりか、まあ色々とすったもんだの挙句に秀吉(外見は殿)に大して赤面してみたりしてそーいやなんかちょっとばかり恥ずかしい発言したような気がしないでもないでもない。この際、五右衛門の存在は除外だ除外。
 きっと俺の顔色は青くなったり赤くなったり、傍から見ていたらかなりオカシかったことだろう。
 文字通り頭を抱えて叫ぶ。
「う、嘘―――っっ! じゃあ俺ってば信長様のこと桶で殴っちゃったワケっ!?」
「そっちかよ!!」
 ビシィッ! と何故か殿がつっこみ。
 けどそんなん俺には上の空で、自分がしでかした事柄ばかりが頭の中をグルグル巡る。
「他にも夕食の献立口走ったり財政事情話したりぃぃ―――っ!?」
「お前はナニ話してんだよ!?」
 今度は秀吉の拳が俺の後頭部に直撃。ああ、ありがとう。打撃で少しはショックが………やわらがないな。
 クラクラする頭を支えきれてないってのに更に殿は追い討ちをかけてくれる。
 一歩前に出て、腕組みをして威風堂々と爆弾発言。
「あの話は―――本当だからな。サル」
「………」
 すいません。あんまり思い出したくないっす。
 こんなときばかりはきちっと覚えている自分のノーミソが恨めしい。
 うん、そーだ、確か殿(外見は秀吉)ってば色々と妙なこと口走ってたんだよな。手料理くいたいとか布団を買ってやるとかなんとか。するってぇと今度のボーナスは給金じゃなくて布団でくるんだろうか。それはヤだなぁ、布団よりは底抜けしない鍋がほしい。
 そーいやその後もなんかゆってたよな。ははぁ、先刻の返事ってのはそれか。えーと、なんだっけ? 「一緒に暮らそう」? 「黙って俺についてこい」? やだなーもう殿ってば。俺、城に住み込んで殿の悪巧みに四六時中つきあってたんじゃ体もちませんって。黙ってついてこいもなにも、文句ゆったって引きずってく人がなんでそんなこというんですか。
 それともアレ? なんかもーちょっと別の意味あったりする? つまり城に住み込めるだけの身分にしてくれると! それって飯炊きオバサンの役割だろーか。うーん、草履取りとあんまし大差ないよなぁ。「テメェの面倒は俺が見てやる」って、そりゃあ当然、俺の給料は尾張の国庫から出ているワケで………。
 意味のあるようなないような出来事ばかりがつらつらと脳裏を駆けずり回っていく。思わずもれた俺の言葉はかなり的外れな内容だったろう。
「えーっと……じゃあ、そのー………つまり、俺って殿と暮らせばいいんですか?」
「藤吉郎!?」
「わかってんじゃねーか、サル」
 慌てる五右衛門と薄ら笑いを浮かべる殿。うーん、納得できたようなできないような。だって、俺と秀吉が城に引っ越すってことじゃん? 確かに住宅環境はよくなるし交通の便もよくなるけどなぁ。殿ったら長屋の荒れように同情してくれたのかしらん。
 未だ回転の悪い俺のアタマ。突然、肩をグイッと誰かに引っ張られた。なんだなんだと思えば、それは意外と真剣な顔をした秀吉で。
「―――いいか、よく聞け藤吉郎」
 幼い子に言い聞かすかのようなその口調。
「それはどんな内容だった?」
「だから………一緒に暮らさないかって………」
「じゃあ、その発言をしたヤツは『誰』のカッコをしてた?」
 そりゃ………『秀吉』だ。
「そう、俺だな。その発言をしたのは『俺』だ。そしていま、俺は俺だ」
「う………うん?」

「つまり、さっきの言葉は俺の言葉でもある。―――だからお前は黙って俺について来い。いいな」
「う………うん?」

 既に考えることを放棄、ただひたすら頷き返す俺の背後で
「ちょっと待たんかサル2号っっ!!」
「秀吉、そりゃあずっこいぞっ!!」
 ふたりが喚いたような気がした。棒のように突っ立ってる俺はそっちのけで何だかんだと言い争う。
「ナニ暗示かけてんだよっ!? 人の発言内容を横取りするんじゃねぇ!」
「じゃあ素のままでいったらどーですか、素のままでっ! 自分で! 自分の口で!」
「やかましいっ! 普段からイイ思いしてるヤツが文句をいえた義理か!!」
「どーでもいいけどさー。少しは俺にも役得っつーもんがあってもいいじゃないの?」
「黙れスッパ、この諸悪の根源が!」
「俺のおかげでコクハクできたくせにそーゆーこというわけっ? やだなーもー、これだから専制君主ってのはさー」
「てめぇが出てくると話が更にややこしくなるんだ。引っ込んでろ五右衛門」
 誰がいつ引っ込んでも、もはや俺にはなにがなにやら状況確認などできない状態。
 ああ………なんだか目の前が暗くなってきた。
 このまま意識うしなってもいいかな………いいよね。俺、なんだかもう疲れたよ………。
 ブツブツぼやく己の声を聞いたのが最後の記憶。後は急転直下、せまる大地と慌てたような三人の表情を視界の隅にかすめて俺は現世としばしオサラバした。
 気絶ってホントに記憶がなくなるから逃亡には最適のワザなのかもしんない―――合掌。




 ―――翌日。
 目覚めた俺はやっぱりせせこましい布団の中で変わらず秀吉に枕代わりにされていて、もしかしたら全て夢だったんじゃないのかなんて期待に胸躍らせたりもした。
 でも結局は不機嫌な殿とすねてる五右衛門とふて腐れた秀吉、そしてなによりも空腹に鳴る自分の腹にまざまざと現実を見せ付けられたのだった。
 ちなみに。
 そもそもの原因は五右衛門のつくったアヤシゲな薬にあって、通りすがりのヒカゲが秀吉に密告して、薬を奪おうとふたりが争っているところに殿がやって来て、まあ色々あった挙句ふたりそろって薬を飲んでしまい。
 目が覚めてみたら中身が入れ替わっていたのだと。更にはそこにヒナタが現れて「ヒヨシに見せたら面白いかもー♪」などと口走ったために事態がややこしくなったのだと。
 しかも、そもそもの五右衛門の実験対象は俺だったのだと判明して。
 くだんの忍者が我が家に一週間、立ち入り禁止の厳罰をくらったのは後のお話である。

 

 


 

何故か悪ノリ殿、さりげなく扱いのひどい五右衛門、ビミョーな立場の秀吉。
リク内容は「ひでひよでギャグ」だったのに、これでは「のぶひよ」………(滝涙)
ちなみに五右衛門としては惚れ薬つくったつもりだったんだと思います(お約束・笑)

いまのワタクシの精神状態ではこれが精一杯………どうかドブドロにでも捨ててやってくらはい。

 脱兎。

 

BACK    TOP

 

 


女の子お絵かき掲示板ナスカiPhone修理