※リクエストのお題:『地球へ』、本編沿いのジョミブルがいちゃついてるもの、もしくはブルーのジョミーへの思いの深さが見える話。

※思いの深さというか単純に語ってるだけになったというか………いえそのげふんげふん。

 

 

 


 どれだけの時間を共に過ごしたのかなんて、覚えていない。



 地球を抱く女神に情愛を。
 船を導く戦友に信頼を。
 優しい仲間たちに親愛を。

 僕に残された全てのもの、あの日以来、なくした家族、なくした故郷、なくした記憶―――その代わりに手に入れた全てのものを。
 他に何も遺せるものはないけれど。
 君は要らないと言うかもしれないけれど『僕』の大切なもの全てをあげよう。

 喩え君が僕を憎んだとしても。


 ソルジャー、という呼び名に君は何を思うのか。
 ミュウの中で最もサイオンの強い者。尊敬と畏怖と崇拝の意味を込めて囁かれる名前。
 自称した訳ではない。
 だが、いつの間にかその呼び名は仲間内に広がっていた。

 そうと知った瞬間に悟ったのだ。
 ああ―――僕は、もう。
 ただびととして斃れることは許されず、最期の瞬間まで戦うことを求められているのだと。

 無意識の信頼と依存に応えることに否やはない。
 むしろそれこそが僕の証、僕の存在、僕の使命。

 ―――けれど。

 不意に、見つけた。
 望んで、見つけ出した

 君に後を継いでもらいたいと願ったことこそ愚かさの証とひとは呼ぶのだろう。
 つまるところ僕もまた、孤独を恐れる弱いこころを抱えた、「ただびと」にしか過ぎず―――。

 君を残して行くよ。あの不吉を孕む船のもとへ。
 君を残して逝くよ。最期まで戦うと決めたから。
 君に遺していくよ。僕が愛したすべてのものを。

 僕の辿れなかった道を辿り、僕の見れなかった世界を見るであろう君に抱く想いは。

 慈愛と歓喜と切望と親愛と信頼と。
 永久に尽くせぬ愛情と後悔。

 はるか愛しき星まで果てなく続く旅の中、一度たりと君が僕を呼ばなくとも。



 


我侭讃歌


 


(僕の魂だけは常に君の傍に在ると誓おう)

 

 


 

ずっと以前に書いた『唯ひとりだけに〜』の対になってる感じです。

まあ、あれだ。うちのブルーさんてばかなり思い込みが激しくてひとりで突っ走るから………うん。

 

こんな話ですが、少しでも楽しんでいただければ嬉しく思います。

リクエストありがとうございましたー♪

 

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