「ああ? 特別任務だああ?」
「ええ、そうよ」
 予想もしていなかったことを告げられてあからさまに嫌な表情をするハレルヤに、スメラギはにっこりと微笑みかけた。
 いつもいつも一日の大半をアルコールの匂いを纏いつかせて過ごしているような人物は珍しくも普通の顔色をしている。ゆったりとした個室の窓から差し込む日の光は明るく、壁の時計はやや傾き、卓上に置かれた花は書類に埋もれかけている。情報伝達手段の電子化が進む昨今においても最後の最後の確認は書面で行いたがる彼女は案外とアナログ的な側面を強く持っているのかもしれない。
 現時点で酒は持ち込んではいないのか、持ち込んではいるけれども開封していないだけなのか。おそらくは後者だと考えながらハレルヤは舌打ちをした。
「なんでオレなんだよ。他にもやれる奴いるんじゃねーの?」
 任務内容はとある要人の身辺警護。空軍の代名詞たる戦闘機に乗って華々しく戦うのではなく、ひたすら影に徹して地上を練り歩く、言ってしまえば地味な上に苦労ばかりが耐えない仕事だ。
 ―――空を飛べない任務になど興味はない。
「ハレルヤ。あまり我侭は言わないで頂戴」
 これは正式な辞令であり、連邦にゴマをすっておくためのパフォーマンスでもある。戦争をするには金が要る。政府ばかりか個人レベルの財閥からの寄付にも頼っているソレスタルビーイングは直々に指名があった場合に断りづらい立場だ。もとより軍人である以上、拒否権はないに等しいのだけれど。
 だが、それにしたって何故自分だけなのか。アレルヤかソーマが一緒ならまだ納得できたろうにと思ったところ。
「別に単独任務って訳じゃないのよ。地上での行動だけどきちんとバディがいます。彼もあなたが適任だって推薦してたし」
「彼って誰だよ」
「もうすぐ来ると思うけど〜?」
 ちょっと遅刻ね、と壁の時計を見上げた彼女は実にタチの悪そうな笑みを浮かべた。
 折りよく扉が叩かれて、入室の許可を得てひとりの青年が入ってくる。律儀に敬礼をしながらも、
「よう、ハレルヤ。相変わらずみたいだな」
「同行者ってあんたかよ」
「なんだ、まだミス・スメラギから聞かされてなかったのか?」
 ―――基地内でも苦労人と名高いニール・ディランディが笑った。
 丁度これから説明するところだったのよと気さくな女上司は肩を竦める。
 面子が揃ったところであらためて任務内容を確認すると、こうだ。
 明日から三日間、ソレスタルビーイングに利便を働いてくれている国連大使アレハンドロ・コーナーがお忍びで外遊に向かう。行き先は中東の連合国家。欧米への来訪ならいざ知らず、中東においては旧アザディスタン王国を始めとする国々の間で連邦に対する反発がいまも根強く、その対抗心ゆえに『ヴェーダ』への傾倒も著しく、更には<聖典の使徒>の拠点もあるらしいともなれば国連の重役を付け狙う理由など掃いて捨てるほどにある。
 そこで、国連側から直々に護衛の依頼が来たのだ。普段金を払ってやっているのだから金の分は働いてもらおうということか。命知らずで結構なことだとか、わざわざ外遊なんざするなよ面倒くさいとか、文句なら山のようにあるのだけれど決まってしまったからには仕方が無い。
「くっだらねえ」
「そういうなって。軍に所属する以上は仕事の好き嫌いなんかしてらんないのさ」
 思わずぼやいた言葉にお人好しの青年が隣で肩を竦める。
 彼はかなり前からこの手の任務にしょっちゅう駆り出されていたらしい。空を舞い、無人の浮遊センサーと撃ち合うのではなく、地を這って生身の人間と対峙する実に煩わしい仕事。ならば彼の手はとっくに血に塗れていたのかと若干の遅れと共に思い至って、何故か非常な不快感を覚えた。アレルヤやソーマ、マリーとも屈託なく話し、無駄にスキンシップを好むこの男が、笑顔の裏でヒトを殺しているのだと考えることは何だかとても。
 深く、息をついて。
 唸るような声を出した。
「―――わかったよ。やりゃあいいんだろ」
「本当? よかったわ」
 どうせ上官命令でゴリ押しする気だったくせにと睨みつければスメラギは困ったような微笑を零した。彼女とて齢十五の少年を生身で戦場に送り出すことにはそれなりの躊躇を覚えているに違いない。それでも受け入れなければならないのが軍であり、その軍を所属先に選んだのはハレルヤ自身だ。
 第一、自分が任務をボイコットしたところで隣で暢気に腕を組んでる青年が任務に駆り出される事実に変わりはない。いずれにせよ誰かを殺す可能性の高い任務があるならば、彼よりも余程ヒト殺しになれている己が出向くのが得策と思われた。
 ともなれば先日、養父と青年の連名で贈られた短剣もこの日を見越して用意されたものに違いなく、ハレルヤは唇を引き結んだ。
 詳細は追って連絡するとの言葉と共に部屋を追い出される。ああ見えても気象予報士は存外に忙しいから、この後も彼女の予想をもとにした様々な会合の予定があるに違いない。
 扉を閉めた青年がこちらを覗きこんでくる。
「ハレルヤ。そういやお前、もう剣は抜けるようになったのか?」
「まだだ」
 腹立たしく思いながらも素直に答えた。年を越す前の聖誕祭に贈られた短剣にはロックがかけられていた。青年がかけた初期パスワードの解除を断ったのは他でもない自分自身で、本来なら疾うに解けていて然るべきなのだが、なかなかどうして解除しきれずにいる。
 解除のヒントはソレスタルビーイングに属する者がよくやるポーズそのもの。利き手の人差し指を高々と天に向けて『ヴェーダ』を射抜く。敵を倒す。空を目指す。いつの頃からか行われるようになった、儀式にも似たその格好。
「そっか。………お前さんの気持ちも分かるが、使えないんじゃなあ。武器を預けたのにハレルヤが危険な目に遭ったりしたらオレがセルゲイさんに会わせる顔がない」
「ヒントなら要らねぇっつってんだ」
「そのものズバリじゃなきゃいいじゃねーか」
 いい加減諦めろと、並んで廊下を歩きながら伝えてくる彼の本心は八割方こちらの身を心配してのものに違いない。残りの二割はおそらくセルゲイやアレルヤ、ソーマへの気配りと、―――どんな言葉を入れたのかを悟られたくないという無意識の拒絶か。
 だからこそ解読してやろうと躍起になってるってのに、いつだってこの青年はその辺りの機微を解さない。まったくもってやってられない。
 結局彼は苦笑混じりに軽口叩きながら、少年の強情に押されたフリをしつつも勝手にヒントらしきものを言葉にする。
「ま、とりあえずお前はオレの機体特性と口癖を思い出すべきだな」
「機体?」
「そ。長距離支援型のガンダム・デュナメス」
 狙い撃つぜ! と。
 入隊した者が必ず最初に教え込まれる基礎知識を繰り返し、あらためて彼は天井を指差した。




 ソレスタルビーイングには虎の子とも呼ぶべき戦闘機『ガンダム』シリーズが存在している。かつては理論先行、机上の空論の機体に過ぎず、ユニオンが開発したフラッグが性能において独走状態だったのだが、『FALLEN ANGELS』で得た戦闘データをもとに一気に実用化に至った。
 しかし未だ『ガンダム』の技術を一般戦闘機に転用することは叶わず、高性能であるがゆえに乗り手も限られてしまっている。高速移動・一撃離脱型のキュリオスには自分とアレルヤしか乗れないし、索敵に特化したヴァーチェを制御できるのはティエリア・アーデだけだし、デュナメスの特性を活かせるのはニール・ディランディひとりきりで、各パイロットに何かあったならすぐに困窮することが目に見えていた。
 何故こんなにも制限が厳しいのか知らないが、デュナメスに至ってはそもそもサポートAIであるハロの起動が上手く行っていなかったとの噂もあるし、ガンダム・エクシアに至っては未だ稼動テスト中なのだから何だか色んな意味で「大丈夫か」と尋ねたくなってしまう。
(どんな組織だって上層部は情報を隠蔽する―――信用ならねえ点ではおんなじだ)
 任務に関する指令書は切り裂いた上で焼却した。端末に送られた電子媒体の指示も消去した。情報漏洩の危険性はよく知っているから、指令の内容はアレルヤにすら詳しくは話していない。
 別の任務で基地を留守にすると告げると半身は「ハレルヤばっかりずるい」と非常に残念がった。何がずるいものか。地上での行動は制限されるし、場合によっては人殺しすら厭わない任務だ。あいつが一緒だってことだけで羨ましがってんじゃないんだろうなと頬を歪めれば、それも少しはあるかもしれないと悪びれずに返された。
 しかも。
「あのひとが誰かを殺そうとした時に、その役目を横から奪い取れるのは素直に羨ましいと思うよ」
 ―――等とマジメな顔で告げてくるものだから同じじゃねえかと鼻で笑っておいた。
 後見人に当たるセルゲイには疾うに報告が行っているものと判断し、ソーマに一声かけたのみで集合場所に向かった。通常、トレミーから地上へ向かう際は定期的に出入りしている輸送船に同乗する。が、今回は任務が任務だけに特別に船を用意してもらったらしい。ヒトを守る名目でヒトを殺す任務がそんなに重要かと冷めたものを感じながら甲板へと繋がる戸を開けた。
 風が吹き抜ける。
「時間通りだな」
 先に来ていたニールが見慣れた軍服姿で笑った。彼の荷物も自分の荷物も必要最低限のものに限られているから非常に小さい。
 奥に見える専用輸送船の前に並び立つ人物にハレルヤは眉を潜めた。長い髪を高く結い上げた年下の少女と、幾らか年上に見える青年になりかけの少年。共に中華風の服装をしている。
「誰だ? あのガキ」
「こーら、ハレルヤ。初対面のヒトにいきなりその言い方はないだろ」
 礼儀正しくしろと青年は肩を叩いてくるが、どう見たって目の前の連中は不審だと思う。
 にっこりと微笑んだ少女は優雅に一礼してみせた。
「はじめまして。わたくしは王留美。ソレスタルビーイングの専属エージェントです。こちらは紅龍。わたくしの付き人ですわ」
「王留美?」
 と、すると、世界でも有数の資産家として知られる王家の人間か。政治・経済に留まらず一般企業や国連の代表も勤めているという無駄にセレブな一族だ。
 幼少時代を暗い研究所で過ごしてきた自分たちとは、天と地ほどの差がある世界で生きてきた人間。
「彼女は優秀なエージェントだぞ。それに、王家の次期後継者だ」
「お褒めに与って光栄ですわ。父が存命中ですから襲名は数年は先になるでしょうけれど」
 ああ、だからか。
 未だ十を幾つも過ぎていない年齢でありながら妙な迫力を備えているのは。年齢が一桁の時から薄暗い政治の世界で生きてきたのなら嫌でも腹黒くなるに違いない。単なるお飾りにならないためには形振り構っていられなかったってことか、だからエージェントに立候補したのかご苦労なことだ、と。
 聊か失礼なことを考えているとそれを見抜いたかの如く少女が艶やかに笑った。
「―――あなたはわたくしを知らなかったようですけれど、わたくしはあなたを存じ上げておりましてよ。ハレルヤ・ハプティズム。他二名の仲間と共に超兵機関で肉体を改造された過去をお持ちだとか」
「あ?」
「ソレスタルビーイングによって発見された時、基地にはあなた方以外の生存者はいなかったそうですわね。代わりに積み上がっていたのは研究者たちの死骸だったと聞いて、いたく興味を惹かれましたのよ。生身で改造を施される痛み。その内に詳しくお話を聞かせていただけないかしら」
「―――」
 感情が氷点下まで沈み込んだ。
 ところ、を。
 強く左肩を掴まれて強制的に止められる。咄嗟に振り仰げば静かながらも確かな怒りを湛えた緑の瞳が見えて。
 動くに動けなくなった。
 穏やかな笑みを浮かべながらも、視線を鋭くした青年が淡々と言葉を紡ぐ。
「王留美。あんたのことをハレルヤに説明してなかったのはこちらの落ち度だ。非礼は詫びよう。だが、こいつらの過去をどうこう言うのなら―――」
「………そうですね。わたくしも大人気ない真似をいたしました。紅龍」
「お嬢様に代わり、謝罪申し上げます」
 何故か当人ではなく後ろに控えていた紅龍が深々と頭を下げた。上流階級の人間はよく分からない。
 少女の言葉に怒りを覚えたことは確かだが事実は事実だったし、珍しくも静かな怒りを秘めたニール・ディランディなんてものを見てしまったお蔭で、すっかり興醒めしてしまった。
 肩に置かれたままの彼の手に手を重ねると困ったような苦笑が返される。彼もまた、子供相手に年甲斐もなく言い返してしまったことを少し恥じているのかもしれない。「けどな、怒ったこと自体は間違ってないと思うんだ」、と。こっそり耳打ちされて何だか非常にむず痒かった。
「軍曹。これを」
「ん? ああ、ありがとう」
 頃合よしと見てか紅龍が黒いアタッシュ・ケースを差し出した。
 受け取ったニールが即座に鍵を開ける。ケースの中には黒光りする銃が二丁。部品のひとつひとつを彼は丁寧に確かめていく。
「流石だな、王留美。相変わらず注文通りの品で感心するよ」
 プロならば武器の良し悪しに関わらず仕事をこなしてみせろとヒトは言う。だが、どうしたって個人の癖は消しきれないのだから任務の成功率を上げるためには専用の武器を用意した方がいいに決まっている。おそらく青年は、この手の任務の前には必ずこうしてカスタマイズした武器の調達を頼んでいるに違いない。慣れたもんだと呟きながらも敢えて確認の言葉を投げ掛けることはしなかった。
「未だにアナログの銃を使う方などあなたぐらいでしてよ。お望みとあらばもっと殺傷力があって、もっと扱いが簡単で、もっと連射機能に優れた銃をご用意しますのに」
「いいや。これでいいんだ」
 ひどく穏やかな笑みと共に狙撃手はケースのフタを閉じた。
 おやさしいこと、と少女は口角を上げて。
 肩を竦めた後に輸送船へと歩き出した彼女の後ろから紅龍が続く。次いで青年もケースを片手に立ち上がった。
「そうだ、ハレルヤ。今回オレは自分の半径50メートル以内にいる敵を狙う気はねえからな」
「近場の敵は任せ切りにするつもりかよ。オレがしくじったらどうする?」
 わざと敵を放置しておく可能性もあるんだぜと真顔で告げても「それは参ったな」と笑われる。同じ任務を命じられた以上はお前の力を信じ抜くだけだ、と。
「よろしく頼むぜ、相棒」
「………ハロも連れて来ればよかったんじゃねーの」
「あいつは駄目だ。オレに何かあってもデュナメスだけは動かせるようにしとかないとな」
 ハレルヤの突き出した左拳を右拳で打ち返しながら、彼はにんまりと笑った。




 ゆるゆると吹き抜ける風が髪を撫でて行く。
 晴天。
 気持ちがいい。
 無言で眼下の光景を見詰めていると足元に紫色の丸い物体がコロコロと転がってきた。
『ナニシテヤガル! ナニシテヤガル!』
 お前、本当に口が悪いなあと青年は微かにため息をついた。自己学習能力を組み込まれた特殊な独立AI。こいつの片割れをプトレマイオスで見たことはあるが、あちらは機能停止したまま動かなかったし、起動した場合にこんなにも蓮っ葉な言葉が返って来るとは思ってもいなかった。
 丸い身体を掬い上げて。
 もしもこいつを地上へ投げ捨てたら黄緑の髪の少年は怒るだろうか。嘆くだろうか。どうでもいいとすぐに忘れるのだろうか。と考える。イオリアの残した遺産ではあるがオレンジ色のハロを放逐して拘ることがなかったとも聞いているし、たぶん「好きにすればいいですよ」としか返事は来ないのだろう。そんなことを考える自分だって、独立AIごときがどうなろうと別に構わないと思っている。
 と、同時に。
 いま現在プトレマイオスでこいつの『兄弟』を預かっている人物からしてみれば、捨てるなんてとんでもない行為に分類されるのだろうとも思っている。
 相も変わらず欲深で傲慢な兄だ。家族より他に大切なものなんてないと嘯きつつ、周囲に勝手なお節介を振り撒いて、何一つ捨てられずに雁字搦めになっている。それでも、泣きながら銃を構える哀れな姿や殺したくないと叫びながらも逃げることはない強情さに、これ以上はない安堵を覚える。
「ハロ。お前を起動させたのはオレだけど、オレの機体にお前は乗らないからな」
 遥か遠くを移動するプトレマイオスを見詰めながらぽつりと呟く。
 一回死んだ身では何もかもが曖昧で薄い膜を通したかの如くぼんやりとしていたけれど、遠くを見透かせるこの左目だけは実に便利だと思った。
 だって。
 双子の兄が、愚直にも自分のあとを追ってくれていることをこの目で確認できるのだから。
『シッテルゼ! シッテルゼ!』
「なんだ、もう聞いてるのか………そう。トリニティ、だったかな? 順調に育ってるらしいぞ。もーちょいしたらカプセルから出てきて本格始動、だな」
 優秀な遺伝子のみで構成されたデザイン・ベビー。愚昧な『人間』と同じだけの手間隙かけるなんて無駄を此処の連中は嫌うから、カプセルの中で段階的に成長を飛ばしてしまう。カプセルに入る直前の連中の外見は五歳前後だった気がするが、次に目覚めた時には十代前半程度にはなっているはずだ。
 以前なら人道に背くことだと眉を顰めたに違いない行為が眼前で行われていても、最早こころは何の反応も示さない。
 ただ、計画が進めばいつかは自分と兄が再び出会うこともあるのかな、と考えて。
 それだけは実に楽しみだと思われた。きっとその頃には自分たちの外見も随分似通ったものになっていて、そしたらもう、他の誰からも自分たちが『歳の離れた兄弟』として扱われることはなくて、『双子』として扱ってもらえて。
「兄さんに会ったら、何から話せばいいかなあ」
『キョウダイナンテツマンネーゼ! ツマンネーゼ!』
「お前、ほんと口汚いね………」
 そもそも。計画が動き出すより先に兄が死んでしまう可能性もあるんだな。と考えて。
 でも、たとえ会えなかったとしても、自分が生きている間は兄のことを思い続け、死ぬ瞬間には兄のことを思い出したように、兄もまた生きている間は自分のことを思い続け、死ぬ瞬間には自分のことを思い出してくれるのだ。誰に疑問を呈されてもそれだけは揺ぎ無い事実だからいまはそれをもって満足しておこう。
 ああ、それに。
 もしも彼が死んでしまったら、その時は検体抽出係りに頼んで死体を回収してもらえば済む話なのだ、自分のように。と、気が付いて。
 プトレマイオスから離陸する輸送船を眺めながら天の城の住人は満足げに微笑んだ。

 

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※WEB拍手再録


 

互いに初対面の印象は最悪です。 > 王留美とハレルヤ

じゃ、なくて。

今回ライルさんは登場しないはずだったんだけどな………。

 

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